イメージのホワイトバランスを調整する

不自然なスキントーンや純粋な白と想定されるピクセルがイメージにある場合は、「ホワイトバランス」調整コントロールを使ってイメージから色かぶりを削除できます。「Aperture」では、次の 3 つの方法でイメージのホワイトバランスを調整できます。

  • 自然なグレイに基づいてイメージの色温度のバランスを調整する。

  • スキントーンに基づいてイメージの色温度のバランスを調整する。

  • 従来の色温度(ケルビン単位)と色合いに基づいてイメージのバランスを調整する。

イメージのホワイトバランスは、自動的に調整することも手動で調整することもできます。ほとんどの場合、自動的に調整することで、イメージの色かぶりが削除されます。「ホワイトバランス」スポイトツールを使って、「Aperture」でイメージのバランスを調整するために使われる自然なグレイやスキントーンのピクセルを選択することもできます。「ホワイトバランス自動」ボタンでも「ホワイトバランス」スポイトツールでもイメージの色かぶりを完全に削除することができない場合は、「ホワイトバランス」調整コントロールを使って調整を詳細に調整できます。

「Aperture」ではイメージのホワイトバランスをかなり正確に設定できますが、寒色または暖色が意図した色調で実現されるように、これらの方法を組み合わせて使わなければならない場合があります。

図。 「ホワイトバランス」調整の前と後のイメージ。

イメージのホワイトバランスを自動的に調整する

  1. 写真を選択します。

  2. 「調整」インスペクタまたは「インスペクタ HUD」の「調整」パネルの「ホワイトバランス」領域で、「自動」ボタンをクリックします。

    「ホワイトバランス自動」ボタン

イメージが評価されます。イメージ内で人物が検出されると、イメージはスキントーンを保持するように調整されます。人物が検出されない場合は、イメージの自然なグレイの値が識別され、その値に基づいてイメージのホワイトバランスが調整されます。

自動調整を適用した後にイメージのホワイトバランス設定を詳細に調整するには、後述の「イメージの色温度を手動で調整する」を参照してください。

「ホワイトバランス」スポイトツールを使ってイメージのホワイトバランスを調整する

純粋なホワイトと想定されるピクセルがイメージに含まれる場合は、「ホワイトバランス」スポイトツールを使ってイメージの色温度と色合いを自動的に設定できます。

  1. 写真を選択します。

  2. 「調整」インスペクタまたは「インスペクタ HUD」の「調整」パネルの「ホワイトバランス」領域で、「ホワイトバランス」ポップアップメニューからオプションを選択して、イメージのホワイトバランスを調整するときに使用する方法を指定します。

    「ホワイトバランス」ポップアップメニュー
    • 自然なグレイに基づいてイメージのホワイトバランスを調整するには:「自然なグレイ」を選択します。

    • スキントーンに基づいてイメージのホワイトバランスを調整するには:「スキントーン」を選択します。

    • 色温度(ケルビン)と色合いに基づいてイメージのホワイトバランスを調整するには:「色温度と色合い」を選択します。

  3. 「ホワイトバランス」スポイトツールを選択すると、ルーペが有効になります。

    図。 「調整」インスペクタの「ホワイトバランス」領域の「ホワイトバランス」スポイトツール。

    ポインタがルーペに変わり、ターゲット領域が拡大して表示されます。デフォルトでは、ルーペのイメージ拡大率は 100 パーセント(フルサイズ)に設定されています。必要に応じて、Shift キーと Command キーを押しながらキャレット(^)キーを押して、ルーペの拡大率を上げることができます。詳しくは、ルーペの概要を参照してください。

  4. 以下のいずれかの操作を行います:

    • 「ホワイトバランス」ポップアップメニューから「自然なグレイ」または「色温度と色合い」のいずれかを選択した場合:ルーペのターゲット領域をイメージの自然なグレイのピクセルの上に置いて、クリックします。

      図。 イメージの自然なグレイのピクセルがある領域を拡大して表示しているルーペ。
    • 「ホワイトバランス」ポップアップメニューから「スキントーン」を選択した場合:ルーペのターゲット領域をイメージのスキントーンの上に置いて、クリックします。

      ルーペを使ってスキントーンを選択する

オリジナルのイメージの色調に応じて、イメージの色調が寒色系または暖色系に移行します。

重要: ルーペのターゲット領域に含まれるデジタルノイズは、できる限り少なくなるようにしてください。デジタルノイズがあると、ホワイトバランスの計算が正しく行われず、それまで存在していなかった色かぶりが発生する可能性があります。不適切なピクセルが含まれることを防ぐための手軽な方法は、Shift キーと Command キーを押しながらキャレット(^)キーを押してルーペの拡大率を上げることです。

イメージの色温度を手動で調整する

「暖かさ」、「色温度」、および「色合い」パラメータコントロールを使用して、イメージのホワイトバランスを手動で調整できます。

イメージの色温度を調整するときは、「暖かさ」および「色温度」パラメータコントロールを使用します。色温度は、イメージが撮影されたときの照明の色を説明するために使われる用語です。ただし、色の発熱量のことではなく、照明のカラー値のことです。照明の色温度は、ケルビンK)と呼ばれる単位で測定されます。イメージの色温度を調整すると、イメージに含まれる色がどのように解釈されるかが、照明に割り当てられた温度に基づいて変わります。色ができるだけ自然に見えるようにするために、イメージの色温度を調整します。

「色合い」パラメータコントロールを使って、イメージの色合いを手動で調整することができます。ホワイトバランスをさらに詳細に調整するために、ホワイトバランスで調整されない緑またはマゼンタの色合いを中和する必要があるときは、「色合い」パラメータコントロールを使用します。

参考: 「暖かさ」と「色温度」のパラメータコントロールはイメージの色温度を同じ方法で調整しますが、「Aperture」では「暖かさ」の値はケルビン(K)単位で表示されません。

  1. 写真を選択します。

  2. 「調整」インスペクタまたは「インスペクタ HUD」の「調整」パネルの「ホワイトバランス」領域で、「ホワイトバランス」ポップアップメニューからオプションを選択して、イメージのホワイトバランスを調整するときに使用する方法を指定します。

    「ホワイトバランス」ポップアップメニュー
    • 自然なグレイに基づいてイメージのホワイトバランスを調整するには:「自然なグレイ」を選択します。

    • スキントーンに基づいてイメージのホワイトバランスを調整するには:「スキントーン」を選択します。

    • 色温度(ケルビン)と色合いに基づいてイメージのホワイトバランスを調整するには:「色温度と色合い」を選択します。

  3. 以下のいずれかの操作を行います:

    • 「ホワイトバランス」ポップアップメニューから「自然なグレイ」または「スキントーン」のいずれかを選択した場合:イメージの色調を調整して暖色または寒色にするときは、「暖かさ」パラメータコントロールを使用します。

      「暖かさ」スライダおよび値スライダ
    • 「ホワイトバランス」ポップアップメニューから「色温度と色合い」を選択した場合:イメージの色温度(ケルビン単位)を調整するときは「色温度」パラメータコントロールを使用し、不要な緑やマゼンタの色合いを中和するときは「色合い」パラメータコントロールを使用します。

      図。 「調整」インスペクタの「ホワイトバランス」領域の「色温度」コントロール。
      図。 「調整」インスペクタの「ホワイトバランス」領域の「色合い」コントロール。

ヒント: ブラシを使って、イメージに自然なグレイとスキントーンの「ホワイトバランス」調整を適用できます。詳しくは、ブラシ調整を適用するを参照してください。